20回という節目の年を迎えた東京国際映画祭。今回は「WORLD CINEMA」部門の新設、20回を記念した特別企画「映画が見た東京」の上映など、多様な作品が揃った。特別招待作品として上映された『オリヲン座からの招待状』では、皇后陛下に映画祭の歴史で初めてご臨席を賜り、皇室チャリティ上映が実現している。
また、80年以上前に製作された無声映画に、ジャズ・ピアニスト山下洋輔さんの音楽と、羽佐間道夫さんら声優による吹き替えを見事に融合、迫力のステージとなった「声優口演ライブ with山下洋輔」は、幅広い観客層にアピール。無声映画をいきいきと現代によみがえらせた。
映画館の外では、六本木ヒルズ・アリーナにて、特別招待作品と連動したイベントや、コンペティション部門、日本映画・ある視点部門に参加の監督を招き、彼らの豊富な経験を題材に公開形式のトークイベントを開催。映画祭を訪れた人々の交流の場としても提供されたTIFF movie caféでは第20回の映画祭を記念した回顧写真展が行われ、数多くの映画ファンにとって、映画を観る前も、映画館を出てからも楽しめるTIFFとなった。