OVERVIEW

記念すべき第1回東京国際映画祭は、世界の映画界から待ち望まれた日本で開かれる国際映画祭として盛大に幕を開けた。オープニングを飾った黒澤明監督の『乱』を含む140本の作品を上映。開催にあたっては、世界の映画人からメッセージが届けられた。
その舞台となった渋谷では、初日にパレードが行われ、大通りに面した屋外ステージで連日イベントが催されるなど、街は映画祭一色に。また駅前広場には、歴史に名を残す映画人たちのイラストが焼き込まれた陶板のモニュメントが飾られ、映画評論家・淀川長治氏による除幕式が行われた。
当時、渋谷区の映画館は同年に常設映画館としてオープンしたユーロスペースや、シネセゾン渋谷を含め16館。東京国際映画祭は世界有数の“映画の街”となった渋谷とともに、その歴史を歩み始めたのだ。

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1. 『刑事ジョン・ブック 目撃者』の特別上映に合わせて来日したハリソン・フォードさん。 2. 『マスク』の特別上映終了後、記者会見に答えるシェールさん。 3. 第2作目の『狼の血族』でコンペティションに参加したニール・ジョーダン監督。 4. メイン会場のひとつ、渋谷パンテオンがあった場所に今は新名所のヒカリエが建っている。 5. 外国人記者のサイン責めにあう黒澤明監督。 6. シンポジウムで講演するベルナルド・ベルトルッチ監督。 7『. 台風クラブ』でヤングシネマ大賞を獲得した相米慎二監督。 8. ワールド・プレミアのオープニング作『乱』の上映会場に駆けつけた仲代達矢さん。 9. 左から、映画評論家の双葉十三郎氏、イラストレーターの和田誠氏、映画評論家の淀川長治氏。渋谷の街頭に建てられた映画祭モニュメントの前で。

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Awards

ヤングシネマ・コンペティション(インターナショナル・コンペティション)Young Cinema Competition (International Competition) 応募総数519本(40の国と地域)

大賞・東京都知事賞Grand Prix - The Governor of Tokyo Award

『台風クラブ』 (監督:相米慎二)Typhoon Club / Director: Shinji Somai

最優秀監督賞Best Director Award

ペーテル・ゴタール (『止った時間』)Peter Gothar / Time Stands Still

小津安二郎記念賞Special Award in Memory of Yasujiro Ozu

アリ・オズゲントルク (監督/『At』)Director: Ali Ozgenturk / The Horse

審査員特別功労賞Special Jury Distinguished Award

フランソワ・ブーヴィエ/ジャン・ボードリー (監督/『ジャックと11月』)Directors: Francois Bouvier & Jean Beaudry / Jacques and November

審査員特別功労賞Special Jury Distinguished Award

ヘクトール・バベンコ (監督/『蜘蛛女のキス』)Director: Hector Babenco / Kiss of the Spider Woman

Juries

ヤングシネマ・コンペティション(インターナショナル・コンペティション)Young Cinema Competition (International Competition)

国際審査委員長President of the Jury

デヴィッド・パットナム (プロデューサー)David Puttnam (Producer)

国際審査委員Jury

ミロシュ・フォアマン (監督)Milos Forman (Director)

レイモンド・チョウ (プロデューサー)Raymond Chow (Producer)

エイドリアン・マンシア (アメリカ・ニューヨーク近代美術館映画部主事)Adrienne Mancia (Curator of Film Exhibitions Museum of Modern Art)

ソニア・ブラガ (女優)Sonia Braga (Actress)

イシュトヴァン・サボー (監督)Istvan Szabo (Director)

ベルナルド・ベルトルッチ (監督)Bernardo Bertolucci (Director)

今村昌平 (監督)Shohei Imamura (Director)

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