第9回東京国際映画祭1996年9月27日~10月6日
同年はエジソンのキネトスコープが日本の神戸で初めて上映されてから100年目にあたる記念の年であることにちなみ、「ニッポン・シネマ・クラシック」では多くの注目作品が上映されました。
日本が生んだハリウッド・スター早川雪洲と青木鶴子夫人の主演するフランス映画「ラ・バタイユ」がフランス国立映画センターの協力のもと70年の歳月を超えて甦り、また9.5ミリフィルムの形で部分的に保存されてきた「忠臣蔵」「右門捕物帖・三番手柄」「国士無双」の3 作品を35ミリに復元して上映しました。
また、前年のヴェネチア映画祭に出品された「7本のキャンドル」でその名を広めた「アボルファズル・ジャリリ監督特集」、同年のカンヌ国際映画祭監督週間で上映された最新作「Kids Return」ほか、監督作品を一同に集めた「映画監督北野武国際シンポジウム&レトロスペクティヴ」などが行われました。この年より、アテネ・フランセ文化センターの掘三郎氏が開発し、現在も東京国際映画祭の一部上映作品で用いられているスライド字幕が採用されました。