第1回東京国際映画祭1985年5月31日~6月9日
記念すべき第1回東京国際映画祭は、世界の映画界から待ち望まれた日本開催の国際映画祭として盛大に幕を開け、オープニングを飾った黒澤明監督の「乱」を含む140本の作品が上映されました。開催にあたっては、世界の映画人からメッセージが届けられました。
開催エリアの渋谷では、初日にパレードが行われ、大通りに面した屋外ステージで連日イベントが催されるなど、街が映画祭一色となりました。また駅前広場には、歴史に名を残す映画人たちのイラストが焼きこまれた陶板のモニュメントが飾られ、映画評論家・淀川長治さんによる除幕式が行われました。
当時、渋谷区の映画館は同年に常設映画館としてオープンしたユーロスペースや、シネセゾン渋谷を含め16館。東京国際映画祭は今や世界有数の“映画の街”となった渋谷とともに、その歴史を歩み始めました。